Web制作や出版に関わるとよく耳にする「初校」と「初稿」。
読み方も似ていて混同しやすいですが、意味はまったく異なります。
ライター・デザイナー・ディレクターなどクリエイティブ業界にいるなら、正しく理解しておかないとコミュニケーションに支障をきたすことも。
本記事では、「初校」と「初稿」の違いを分かりやすく解説し、現場での正しい使い分け方を紹介します。
「初校」とは?
意味
- 出版・編集業界で使われる用語
- 原稿をもとに 最初に出力された校正用のゲラ刷り(初めての校正段階) のこと
特徴
- 誤字脱字、体裁、レイアウトを確認するために使用
- 修正が入った後は「再校」「三校」と続く
例文
- 「著者に初校を送って、赤入れを依頼する」
- 「初校で誤字を修正し、レイアウトも確認した」
👉 初校=校正作業の最初の段階を意味します。
「初稿」とは?
意味
- 文章やデザインなど、最初に提出する 初めての原稿 のこと
- ライターやデザイナーが最初にまとめたアウトプット
特徴
- ディレクターやクライアントの確認を経て修正・加筆される
- 改訂を重ねて「第2稿」「第3稿」へと進む
例文
- 「記事の初稿をディレクターに提出しました」
- 「デザインの初稿ができたので、チームで確認します」
👉 初稿=最初の完成版アウトプットという意味です。
「初校」と「初稿」の違いを整理
用語 | 意味 | 使う場面 | キーワード |
---|---|---|---|
初校 | 校正用に出した最初のゲラ刷り | 出版・編集・印刷 | 校正・チェック |
初稿 | 最初に仕上げた原稿やデザイン | Web制作・ライティング・デザイン | 提出・修正前の案 |
Web制作現場での注意点
- ライター:「初稿」は記事の最初の提出物、「初校」は編集工程でのチェック段階
- デザイナー:「初稿」は最初のデザイン案 → 校正段階で「初校」という言葉は使わない場合もある
- ディレクター:進行管理で「初稿提出日」と「初校確認日」を混同しないように注意
まとめ
- 初校=校正の最初の段階(編集・出版寄りの用語)
- 初稿=最初の原稿・デザイン案(クリエイター寄りの用語)
どちらもプロジェクト進行に欠かせない用語ですが、意味が違うため混同は禁物。
ライター・デザイナー・ディレクターの立場に応じて正しく使い分けましょう。