子どもが部活を引退する日——それは、保護者にとっても特別な瞬間です。
これまでの努力や仲間、先生方への感謝を思うと、胸がいっぱいになり、
「何を話せばいいのか」「どう挨拶すれば失礼がないのか」と迷う方も多いでしょう。
この記事では、保護者代表の挨拶や感謝スピーチに使える例文集を紹介します。
部活動の種類(運動部・文化部)やシーン(引退式・三年生を送る会・大会後)別に、
そのまま使えるスピーチ文例を掲載。
感動と誠意が伝わる言葉選びのコツもあわせて解説します。
部活引退での「保護者挨拶」はなぜ大切?
部活引退の挨拶は、単なる儀礼ではなく、
これまで子どもたちを支えてくれた先生・顧問・指導者、
そして仲間の保護者への**「感謝と労いの場」**です。
特に保護者代表のスピーチは、
「保護者全体の気持ちを代弁する役割」を持つため、
形式にとらわれすぎず、心のこもった言葉を意識しましょう。
保護者挨拶の基本構成と話し方のポイント
挨拶を考えるときは、以下の構成に沿うと自然にまとまります。
▶ 保護者挨拶の基本構成(目安:2〜3分)
- 【導入】——あいさつと自己紹介
- 【感謝】——先生・指導者・保護者・関係者へのお礼
- 【回想】——子どもたちの成長や努力を振り返る
- 【結び】——子どもたちへの激励と未来への言葉
▶ 話すときのコツ
- 緊張してもゆっくり・はっきりを意識する
- 原稿を丸読みするよりも、「自分の言葉」で話す気持ちで
- 感情的になりすぎず、感謝と明るさを大切に
【例文①】運動部(中学・高校)の引退式での挨拶
本日はお忙しい中、子どもたちのためにお集まりいただきありがとうございます。
三年生保護者を代表して、ひと言ご挨拶申し上げます。この三年間、顧問の先生方には熱心なご指導をいただき、
子どもたちは技術面だけでなく、人としての成長も大きく感じられました。仲間と励まし合いながら、厳しい練習にも最後まで諦めずに取り組んだ姿に、
私たち保護者もたくさんの感動をもらいました。保護者の皆さまにも、送迎や応援、行事の準備など、多くのご協力をいただき感謝申し上げます。
これからそれぞれの進路に向かって歩み出す子どもたちが、
この部活動で得た経験と絆を糧に、さらに成長していくことを願っています。最後になりますが、先生方、在校生の皆さん、そして保護者の皆さま、
本当にありがとうございました。
💡ポイント:
- 礼儀正しくも温かみのある言葉選びを意識
- 「感動」「努力」「成長」というキーワードを盛り込む
【例文②】文化部(吹奏楽・合唱・美術など)の引退会での挨拶
皆さま、本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
三年生保護者を代表して、ご挨拶をさせていただきます。子どもたちはこの三年間、日々の練習を積み重ね、
コンクールや文化祭などで素晴らしい演奏・作品を披露してくれました。顧問の先生方には根気強くご指導いただき、
子どもたちは音楽や芸術を通して表現する喜びを学ぶことができました。部員同士の支え合い、後輩たちへの思いやりなど、
人として大切なことをこの部活で身につけたことと思います。これまで関わってくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。
この経験が子どもたちのこれからの人生を豊かにしてくれると信じています。
本当にありがとうございました。
💡ポイント:
- 「努力」と同時に「表現・創造・感性」など文化部らしい言葉を使う
- コンクールや発表会などの具体的エピソードを交えると◎
【例文③】大会後・最後の試合後に顧問や後輩へ伝える挨拶
今日の試合で、三年生は一区切りを迎えました。
指導してくださった先生方、サポートしてくださった保護者の皆さま、
そして一緒に頑張ってきた仲間たちに、心から感謝申し上げます。勝った喜びも、負けた悔しさも、全てが子どもたちの財産になりました。
これからの人生でも、努力を惜しまず前に進んでいってほしいと思います。
本当にありがとうございました。
💡ポイント:
- 感動的な場面では「短く・心のこもった言葉」が響く
- 感謝と労いを中心にまとめる
【例文④】三年生を送る会・卒部式などフォーマルな場での挨拶
本日はお忙しい中、三年生を送る会にご出席いただきありがとうございます。
保護者を代表し、ひと言ご挨拶申し上げます。顧問の先生方、日々のご指導に心より感謝申し上げます。
子どもたちは部活動を通じて、技術や知識だけでなく、
仲間を思いやる心、努力の大切さを学ばせていただきました。また、支えてくださった後輩の皆さん、
いつも明るく声をかけてくれて本当にありがとうございました。この経験が、三年生それぞれの未来の大きな糧になることを願っております。
本当にありがとうございました。
💡ポイント:
- 式典向けの場では「敬語+落ち着いたテンポ」で話す
- 最後の「ありがとうございました」はしっかり一呼吸置いて
感動を呼ぶスピーチにする3つのコツ
① “自分の言葉”を一文入れる
例:「雨の日も風の日も、練習を頑張る姿に何度も勇気をもらいました。」
👉 感情が伝わる「具体的な一文」で一気にリアリティが出ます。
② 子ども・先生・保護者の3方向に感謝を伝える
スピーチは「先生へ」「子どもへ」「保護者仲間へ」の3方向を意識すると自然にまとまります。
③ 涙をこらえず、感情を込める
あえて泣いてしまっても構いません。
感謝の言葉は“完璧さよりも心”が大切です。
【番外編】簡単で短い挨拶文(1分以内で伝える用)
「短い間でしたが、本当にありがとうございました。
先生方のご指導、仲間の支え、保護者の皆さまの協力に心から感謝いたします。
これからも子どもたちの成長をあたたかく見守りたいと思います。」
💡ポイント:
急な指名でも対応できるよう、1分バージョンを用意しておくと安心。
NG例:避けたい言葉・話し方
| NG例 | 理由 |
|---|---|
| 「やっと終わってホッとしました」 | ネガティブ・感謝が伝わらない |
| 「練習が大変で…」 | 苦労話中心は避ける |
| 「うちの子は〇〇で…」 | 個人話が長いと独りよがりに見える |
| 早口・小声で話す | 感動が伝わらない/聞きづらい |
💡意識すべきは「皆に向けた言葉」——“代表として”の気持ちを忘れずに。
まとめ|感謝を言葉にすれば、それが最高のエールになる
保護者の挨拶は、完璧なスピーチよりも“心のこもった一言”が大切です。
「支えてくださってありがとうございました」——
その一言が、子どもたちや先生、仲間の胸に残る最高のメッセージになります。
緊張しても大丈夫。
感謝の気持ちをそのまま言葉にすれば、必ず温かい拍手が待っています。
あなたの言葉が、子どもたちの“青春の締めくくり”をより美しいものにしてくれるでしょう。
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