「飛ぶ」「跳ぶ」「翔ぶ」──すべて「とぶ」と読む漢字ですが、ニュアンスや使い方には違いがあります。文章で迷ったことはありませんか?
実はこの3つの漢字は、移動の仕方・対象・イメージによって使い分けられています。
この記事では、それぞれの意味の違いと使い方を例文付きで解説します。
「飛ぶ」の意味と使い方
意味
- 空中を移動すること。
- 鳥・飛行機・虫などが翼や推進力で空を進むイメージ。
- 抽象的に「急速に移動する」「目立つ」という意味でも使う。
例文
- 鳥が空を飛ぶ。
- 飛行機が大空を飛んでいる。
- ボールが勢いよく飛んでいった。
- うわさが飛び交う。
👉 基本的で最も広く使われる表記。
「跳ぶ」の意味と使い方
意味
- 地面や台などを 蹴って跳ね上がる動作。
- ジャンプする動きに限定して使う。
- 動物や人が「跳ねる」ときに適用。
例文
- 子どもが元気に跳んでいる。
- ウサギがぴょんぴょん跳ぶ。
- ハードルを跳び越える。
👉 「飛ぶ」よりも 地面を蹴って上方向に動くイメージが強い。
「翔ぶ」の意味と使い方
意味
- 鳥が大きく羽を広げ、悠々と空を舞うこと。
- 「飛ぶ」よりも優雅で詩的な表現に使われる。
- 文学作品や名前(人名・企業名)によく登場。
例文
- 鷹が大空を翔んでいる。
- 若者よ、大志を抱いて大空に翔べ。
- 彼の心は自由に世界を翔んだ。
👉 主に 比喩や格調高い文章 で使う。
3つの違いを比較
| 漢字 | 主な意味 | 使用対象 | ニュアンス |
|---|---|---|---|
| 飛ぶ | 空中を移動する | 鳥・飛行機・虫・物体 | 一般的で最も広い |
| 跳ぶ | 地面を蹴って跳ね上がる | 人・動物 | ジャンプの動作 |
| 翔ぶ | 優雅に舞うように飛ぶ | 鳥・比喩的対象 | 文学的・詩的 |
まとめ
- 飛ぶ:最も基本的。「空を飛ぶ」「ボールが飛ぶ」など幅広く使用。
- 跳ぶ:ジャンプ動作に限定。「跳び箱」「跳び越える」など。
- 翔ぶ:優雅で詩的な表現。「大空を翔ぶ」「夢を翔ばせる」など。
シーンに合わせて漢字を選ぶことで、表現のニュアンスがより豊かになります。
