「朝起きると首が痛い」「肩こりが取れない」「寝ても疲れが取れない」——そんな悩みの原因は、枕の高さにあるかもしれません。
実は、枕の高さは睡眠の質や体の不調に大きく関わっており、自分に合わない枕を使うと首・肩・背中に負担がかかることが多いのです。
しかし、「高い枕と低い枕、どっちがいいの?」「自分に合う高さがわからない」という声もよく聞きます。
この記事では、高い枕と低い枕の違い・体への影響・理想の枕の選び方を、睡眠科学や姿勢の観点からわかりやすく解説します。
読み終わるころには、あなたに最適な枕の高さがわかり、快眠への第一歩を踏み出せるはずです。
高い枕と低い枕の違いとは?基本を理解しよう
枕の高さは、単に「高い・低い」の好みだけでなく、頭・首・背骨の自然なカーブ(S字ライン)を保てるかが重要です。
高い枕の特徴
低い枕の特徴
つまり、どちらが「良い」「悪い」というよりも、寝姿勢や体型によって最適な高さが異なるのです。
高い枕のメリット・デメリット
メリット
- 横向き寝の人に最適
- 肩幅の分、頭が沈むスペースが必要になるため、ある程度の高さがある枕が合う。
- いびき軽減に効果があることも
- 気道の確保により、いびきの軽減が期待できるケースがある。
- 首や肩の支えがしっかり
- 頭の重みを分散し、首が安定しやすい。
デメリット
- 仰向け寝では首が前傾しやすい
- 首の角度が不自然になり、寝違えや肩こりの原因に。
- 気道が圧迫される場合がある
- 呼吸が浅くなり、熟睡しづらくなる。
- 腰への負担
- 頭が持ち上がることで全身のバランスが崩れ、背骨のS字カーブが乱れやすい。
低い枕のメリット・デメリット
メリット
- 仰向け寝に最適
- 首の角度が自然で、呼吸がスムーズに。
- リラックス効果が高い
- 気道が開きやすく、副交感神経が優位になりやすい。
- 姿勢改善・猫背対策に効果的
- 首の自然なカーブを保ちやすい。
デメリット
- 横向き寝では首が傾きやすい
- 肩との隙間ができ、首筋が痛くなることがある。
- 寝返りで不安定
- 枕が低すぎると、頭が沈み込みすぎて安定感がなくなる。
- 仰向けでも頭が沈みやすい素材だと首が無理な角度に
体への影響:合わない枕を使うとどうなる?
枕の高さが合っていないと、さまざまな不調が起こりやすくなります。
枕の状態 | 体への影響 |
---|---|
高すぎる | 首・肩のこり、頭痛、ストレートネック、いびき、睡眠の浅さ |
低すぎる | 首の張り、肩のしびれ、寝違え、背中の痛み、熟睡できない |
ちょうど良い | 呼吸が深く、寝返りがスムーズ。朝スッキリ起きられる |
つまり、理想は「首と背骨がまっすぐになる高さ」です。
寝姿勢を横から見たとき、頭・首・背中が一直線になっているのがベストポジションです。
理想の枕の高さは?寝姿勢別に解説
枕の高さは「寝姿勢」と「体型」で決まります。以下を参考にしましょう。
仰向け寝の場合
横向き寝の場合
うつ伏せ寝の場合
自分に合う枕を見つける3つのステップ
① 首のカーブをチェック
壁に背をつけて立ち、首の後ろの隙間を手で触ってみましょう。
この隙間の深さが、そのまま「首を支える高さ」の目安です。
② 寝姿勢を撮影して確認
スマホで横から寝姿勢を撮ると、頭と背中のラインが一目でわかります。
一直線になっていればOK、頭が上がっていたり下がっていたら高さ調整が必要です。
③ 素材で微調整する
睡眠の質を上げる「調整できる枕」もおすすめ
最近では、高さを自分で調整できるタイプの枕も人気です。
パイプ・綿・ビーズなどの中材を出し入れして、自分の首にピッタリ合わせられるのが魅力。
人気の調整型枕例
ブランド | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
ブレインスリープピロー | 通気性抜群。洗える構造。 | 約33,000円 |
エアウィーヴ ピローS-LINE | 頭・首をしっかり支える高反発構造 | 約25,000円 |
ニトリ「高さが10通りに変えられる枕」 | コスパ抜群で初めての人におすすめ | 約5,000円 |
「高い」「低い」で迷う人には、こうした調整枕が失敗しにくくおすすめです。
枕の高さだけでなく「マットレス」も重要!
枕の高さを決めるとき、意外と見落とされがちなのがマットレスの沈み込み具合。
マットレスが柔らかいと体が沈むため、枕は低めでもOK。
逆に、硬めのマットレスでは頭が沈まないので、やや高めが必要になります。
理想は「マットレス+枕のバランスで背骨がまっすぐ」になること。
枕だけで調整するのではなく、寝具全体を見直すのがおすすめです。
まとめ:大切なのは“高さよりもバランス”
高い枕・低い枕のどちらが良いかは、あなたの体格・寝姿勢・マットレスとの相性で決まります。
タイプ | 向いている人 | 注意点 |
---|---|---|
高い枕 | 横向き寝・肩幅が広い人 | 仰向けだと首に負担がかかる |
低い枕 | 仰向け寝・小柄な人 | 横向きだと首が傾きやすい |
調整型枕 | 自分に合う高さを探したい人 | コスパ良く快眠を目指せる |
もし今使っている枕で朝スッキリ起きられないなら、それは「高さが合っていないサイン」。
自分の寝姿勢を見直して、理想の高さに調整することで、ぐっすり眠れる夜を取り戻しましょう。