学校に提出する書類や先生への手紙、保護者から学校へ送る挨拶文などでは、「時候の挨拶」をどう書くかで文面の印象が大きく変わります。
形式ばった言葉を使いすぎると不自然になり、逆に省きすぎると礼儀に欠ける印象になりかねません。
本記事では、学校宛にふさわしい時候の挨拶の文例を季節別・行事別にまとめました。
保護者から先生へ、PTAから学校へ、また生徒から学校宛に書く場合にも使える表現を整理しています。
学校宛に使う時候の挨拶のポイント
- 相手は先生や学校関係者
→ 「貴校」「先生方」「児童・生徒の皆様」など相手に合わせた敬称を。 - 堅すぎないが丁寧に
→ ビジネス文ほど改まらなくてもよいが、日常会話調は避ける。 - 行事や学校生活に触れると自然
→ 入学式・卒業式・運動会・文化祭などのイベントに合わせる。
春(3月〜5月)の挨拶文例
- 拝啓 春光うららかな季節を迎え、貴校ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
- 桜花の候、先生方にはご健勝にてご活躍のことと存じます。
- 新年度の始まりにあたり、児童・生徒の皆さんも新しい環境で元気に学ばれていることと拝察いたします。
行事別
- 入学式前:
- 「春爛漫の折、新入生の皆様を温かく迎えられることと心よりお慶び申し上げます。」
- 卒業式:
- 「早春の候、卒業生の皆様がそれぞれの道へと羽ばたかれることを心よりお祝い申し上げます。」
夏(6月〜8月)の挨拶文例
- 拝啓 初夏の候、貴校のますますのご発展をお喜び申し上げます。
- 梅雨空が続いておりますが、先生方にはご健勝にてご活躍のことと存じます。
- 炎暑の候、児童・生徒の皆様が元気に学校生活を送られていることと拝察いたします。
行事別
- 運動会前:
- 「若葉の緑がまぶしい季節となり、児童・生徒の皆様も運動会の練習に励んでおられることと存じます。」
- 夏休み:
- 「盛夏の折、児童・生徒の皆様におかれましては有意義な夏休みを過ごされていることと存じます。」
秋(9月〜11月)の挨拶文例
- 拝啓 秋涼の候、先生方にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 錦秋の折、児童・生徒の皆様も学習や活動にご精励のことと拝察いたします。
- 秋晴れの心地よい季節、学校行事も盛んに行われていることとお喜び申し上げます。
行事別
- 文化祭:
- 「実りの秋を迎え、文化祭の準備に励まれていることと存じます。成功を心より祈念申し上げます。」
- 修学旅行:
- 「爽秋の候、児童・生徒の皆様が修学旅行を通じて多くの学びを得られることと拝察いたします。」
冬(12月〜2月)の挨拶文例
- 拝啓 初冬の候、先生方にはお変わりなくご活躍のこととお喜び申し上げます。
- 厳寒の折、児童・生徒の皆様も健康に留意しながら学習に励まれていることと存じます。
- 師走の候、本年も大変お世話になり、厚く御礼申し上げます。
行事別
- 終業式:
- 「年末の慌ただしい折、児童・生徒の皆様も学期のまとめに励まれていることと存じます。」
- 卒業式準備:
- 「立春の候、卒業生の皆様が門出の日を迎えられることを心よりお祝い申し上げます。」
学校宛にふさわしい結びの挨拶
- 「貴校のさらなるご発展と、先生方のご健勝を心よりお祈り申し上げます。」
- 「児童・生徒の皆様の健やかなご成長を願っております。」
- 「末筆ながら、先生方のご活躍と貴校のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。」
まとめ
学校宛の時候の挨拶は、季節感+相手への敬意+学校生活への関心をバランスよく盛り込むことが大切です。
改まりすぎず、それでいて丁寧さを保つことで、読み手に好印象を与える文面になります。
季節や行事に応じた表現を組み合わせて、自然で心のこもった挨拶文を仕上げてみましょう。
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