中学校の国語の授業や作文、あるいは友達や先生への手紙を書くときに「時候の挨拶(じこうのあいさつ)」をどう書けばいいのか悩む人は多いでしょう。
大人向けのビジネス文書に使われる表現は難しくて、中学生には少し堅苦しく感じられることもあります。
そこで本記事では、中学生でも使いやすい、やさしい時候の挨拶の書き方を解説し、手紙や作文にそのまま使える季節別の例文集を紹介します。
友達宛や先生宛など、場面別に活用できる表現もまとめました。
時候の挨拶とは?
時候の挨拶とは、季節を感じさせる言葉を文の書き出しに入れる挨拶のことです。昔から日本語では、手紙や作文を始めるときに「今の季節を表すひとこと」を添える習慣があります。
ポイント
- 季節感を伝えて、文章に雰囲気を出せる
- 相手を気づかう気持ちも表現できる
- 「手紙」「作文」「日記」「礼状」など幅広く使える
例:「春のあたたかさを感じる季節になりました。お元気でお過ごしでしょうか。」
中学生が使いやすい時候の挨拶の書き方
- むずかしい漢字や言葉は避ける
- 「新緑の候」よりも「緑がきれいな季節になりました」の方が分かりやすい。
- 季節+相手を気づかう言葉をセットにすると自然
- 例:「暑さが続きますが、体調はお変わりありませんか。」
- 作文では自分の気持ちも加える
- 例:「春になり、部活動も新しいメンバーで始まりました。」
- 友達宛の手紙はくだけた表現でOK
- 例:「最近は夜でも少し暑くて、夏が近づいてきた感じがします。」
季節別の時候の挨拶(中学生向け)
春(3〜5月)
- 「春らしいあたたかさを感じる季節になりました。」
- 「桜がきれいに咲き、気持ちのよい日が続いています。」
- 「新学期が始まり、少し緊張した毎日を過ごしています。」
作文例
「春のあたたかさを感じる季節になりました。私は新しいクラスにも少しずつ慣れてきました。」
夏(6〜8月)
- 「梅雨に入り、雨の日が多くなってきました。」
- 「夏の暑さが厳しくなってきました。体調に気をつけてお過ごしください。」
- 「夏休みを迎え、楽しい毎日を送っています。」
作文例
「暑い日が続いていますが、私は部活動で汗をかきながら練習をがんばっています。」
秋(9〜11月)
- 「秋の風がさわやかに感じられる季節になりました。」
- 「木々の葉が色づき、散歩をするのが楽しいです。」
- 「文化祭の練習で毎日とてもにぎやかです。」
作文例
「秋らしく涼しい日が増えてきました。私は読書の秋を楽しんでいます。」
冬(12〜2月)
- 「寒さがいっそう厳しくなってきました。」
- 「雪が降り、冬らしい景色になりました。」
- 「もうすぐ新しい年を迎えますね。」
作文例
「寒い日が続いていますが、こたつで家族と過ごす時間が楽しみです。」
場面別の使い分け
先生への手紙
- 「春らしい季節となりましたが、先生にはお変わりなくお過ごしでしょうか。」
- 「寒さが続きますが、どうぞお体を大切になさってください。」
友達への手紙
- 「最近は夜でも暑くて、夏が来たなあと思います。」
- 「紅葉がきれいで、一緒に見に行きたいですね。」
作文や日記
- 「春のあたたかさを感じる季節になり、私は部活動に一生懸命取り組んでいます。」
- 「冬休みに入り、家族と過ごす時間が増えました。」
NGになりやすい表現
- 大人向けの難しい言葉を無理に使う
- ×「立春の候」 → ○「春らしい日が増えてきました」
- 季節と合わない表現
- × 夏に「木枯らしの季節になりました」
- 長すぎる前置き
- × 季節の話が2〜3段落続く
- ○ 1〜2文でシンプルにまとめる
まとめ
中学生が時候の挨拶を書くときは、シンプルで分かりやすい言葉を使うことがポイントです。
作文や手紙では「季節の様子」+「自分の気持ち」+「相手を気づかう一言」を入れると、自然で読みやすい書き出しになります。
今回紹介した季節別・場面別の例文を参考にして、宿題や友達への手紙にすぐに役立ててみてください。