ビジネスメールで日付や期限を表すときに使う「以後」と「以降」。
何気なく使っている人も多いですが、実はニュアンスに微妙な違いがあるのをご存じですか?
誤用すると「ちょっと日本語に弱い人」と思われる可能性も。
本記事では、「以後」と「以降」の正しい意味と使い分け方、そしてビジネスメールでの適切な用例を解説します。
「以後」と「以降」の意味の違い
「以後」の意味
- ある時点より後の時間を表す。
- 「それからずっと」「その後も続けて」というニュアンスが強い。
例:
- 本日以後、担当者が変わります。
👉 今日からずっと担当が変わる。
「以降」の意味
- ある時点より後の範囲を表す。
- 「その後のある時点を含む」という広がりを持つ表現。
例:
- 4月1日以降、価格を改定いたします。
👉 4月1日を含めて、それより後の日から。
ビジネスメールでの正しい使い分け
「以後」を使う場面
- 今後の取り扱いやルールの変更を伝えるとき
- 継続的な変化を示したいとき
例文:
- 「本日以後のお問い合わせは、新しい窓口にお願いいたします。」
- 「以後、この件に関するご連絡は私までお願いします。」
「以降」を使う場面
- 期日や日付を指定して案内するとき
- スケジュールや期限を明確に示したいとき
例文:
- 「4月1日以降のご注文については、新価格が適用されます。」
- 「5月10日以降にご来社いただけますと幸いです。」
迷ったときの簡単な判断基準
- 漠然と「これからずっと」を示したいとき → 「以後」
- 日付や期限を明確に指定したいとき → 「以降」
まとめ
「以後」と「以降」はどちらも「ある時点より後」を意味しますが、
- 以後=それからずっと(時間の継続)
- 以降=それを含めて後(範囲の指定)
というニュアンスの違いがあります。
ビジネスメールでは「4月1日以降」「本日以後」のように、目的に応じて使い分けることが大切です。
正しい言葉選びができると、文章に知的で誠実な印象を与えることができます。

