「合計」と「総計」。
どちらも「全部を合わせた数」を表す言葉ですが、実は使い方やニュアンスに違いがあります。
特にビジネス文書や数字を扱うシーンで誤用すると、正確さに欠ける印象を与えかねません。
本記事では、「合計」と「総計」の違いをシンプルに解説し、使い方の例文や誤用しやすいケースをまとめます。
「合計」とは?
意味
- 複数の数値を足し合わせた結果
- 足し算の答えにあたる具体的な数値
使い方のポイント
- 数字をそのまま合算するときに使う
- 日常会話から会計処理まで幅広く使われる
例文
- 「3月の売上と4月の売上を合計すると500万円になる」
- 「参加者の合計は120人です」
- 「買い物の合計金額は1万5千円です」
👉 「合計」はシンプルに「足した結果の数値」を指す、と覚えましょう。
「総計」とは?
意味
- 複数の合計をさらにまとめたもの
- ある範囲全体の合算結果(より包括的)
使い方のポイント
- 「すべてを合わせた結果」という大きなスケールのイメージ
- 統計データや正式文書で使われやすい
例文
- 「今年度の売上総計は1億2千万円となった」
- 「来場者の総計は延べ3万人にのぼる」
- 「調査対象の総計は500サンプルです」
👉 「総計」は「合計をさらに広く、全体的にまとめたもの」と考えると理解しやすいです。
「合計」と「総計」の違いを整理
| 項目 | 合計 | 総計 |
|---|---|---|
| ニュアンス | 足し算の答え | 全体をまとめた数 |
| 用途 | 日常会話・会計 | 統計・報告書 |
| 具体性 | 具体的な数値 | 包括的で全体的 |
| 例文 | 「合計金額は1万5千円」 | 「売上総計は1億円」 |
誤用しやすい例
- ✕「このレシートの総計は3,500円です」
→ 正しくは「合計」 - ✕「今年度の合計売上は10億円です」
→ 報告書や統計では「総計」を使うと自然
まとめ
「合計」と「総計」はどちらも「足した数」ですが、
- 合計=シンプルに足し算の答え
- 総計=全体を網羅した包括的な数
と覚えておくと誤用を防げます。
日常会話では「合計」、ビジネスや統計では「総計」を使うのが基本ルールです。
