ビジネスメールや取引先からの連絡でよく目にする「ご自愛ください」という言葉。
しかし、いざ返信するとなると、
❓「なんと返せば正解?」
❓「そのまま“ご自愛ください”と返していいの?」
❓「目上の相手にはどう表現すべき?」
と悩む人も多いのではないでしょうか。
実は「ご自愛ください」にはきちんとした意味とビジネスマナーがあり、返信にも適切な表現があります。
本記事では、ビジネスシーンで失礼なく返せる丁寧なメール文例、状況別の返信方法、そして避けるべきNG表現までをわかりやすく解説します。
これを読めば、どんな相手から「ご自愛ください」と言われても自信を持って返信できるようになります。
「ご自愛ください」の正しい意味と使われるシーン
「ご自愛ください」とは、
“どうかご自身の身体を大切にしてくださいね”
という意味の相手を気遣う言葉です。
主に以下のような場面で使用されます。
- 季節の変わり目(暑さ・寒さが厳しい時期)
- 体調を気遣いたい相手
- メールの締めとして丁寧な印象にしたい時
- 長期休暇前後の挨拶
- 年末年始、年度の変わり目などの繁忙期
特にビジネスメールでは、
相手への配慮を示す丁寧な挨拶
として、文末に使われることが多い言い回しです。
「ご自愛ください」へ返信するときの基本マナー
「ご自愛ください」と言われたとき、返信には以下の3つが基本になります。
◆①「お気遣いへのお礼」を述べる
まずは相手の気遣いに対して感謝を伝えるのがマナー。
例:
「お気遣いくださりありがとうございます。」
「温かいお言葉をいただき、感謝申し上げます。」
◆②「体調管理に努める旨」を添える
“相手の心遣いを無駄にしない”という姿勢を伝えます。
例:
「健康管理に一層気を付けてまいります。」
◆③「相手への気遣いを返す」
相手にも同じように気遣う言葉を添えると、より丁寧で印象が良くなります。
例:
「〇〇様もどうぞご自愛ください。」
「皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。」
【例文】「ご自愛ください」への正しい返信文
ここでは、実際にそのまま使えるビジネスメール例文を紹介します。
◆◆基本の返信例
件名:Re:(件名そのまま)
〇〇株式会社
〇〇様
いつもお世話になっております。
ご丁寧なお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。
今後とも体調管理に努めてまいります。
〇〇様におかれましても、どうぞご自愛くださいませ。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
◆◆丁寧・フォーマル寄りの返信例
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
平素より大変お世話になっております。
温かいお言葉をいただき、重ねて御礼申し上げます。
季節柄、体調を崩しやすい時期ですので、
私も健康に十分留意して業務に取り組んでまいります。
〇〇様もお忙しい中とは存じますが、くれぐれもご自愛くださいませ。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
◆◆カジュアル・同僚向け
温かいメッセージをありがとうございます!
体調に気を付けて業務を進めますね。
〇〇さんも忙しい時期かと思いますので、どうぞ無理なさらずご自愛ください。
◆◆体調を崩している相手への返信例
〇〇様
ご丁寧なお気遣いをいただき、ありがとうございます。
私も健康管理に努めてまいります。
〇〇様もどうかお身体を大切になさってください。
一日も早く回復されますことをお祈りしております。
「ご自愛ください」への返信でやってはいけないNG表現
ビジネスメールでは、“気遣いの言葉”に対して不適切な返信をしてしまうと、相手に失礼になる可能性があります。
ここでは避けるべきNG表現を紹介します。
🚫①「あなたもご自愛ください」はNG
「あなた」という言葉はビジネスでは不適切。
代わりに「〇〇様」「皆様」を使いましょう。
🚫②「ご自愛ください、ありがとうございます。」は誤用
「ご自愛ください」は相手へのお願いなので、
自分に向けて使うのは誤りです。
❌「ご自愛ください、ありがとうございます。」
⭕「お気遣いいただきありがとうございます。」
🚫③「ご苦労さまです」など上から目線の表現
目上の相手には絶対に避けたい表現。
代替として「お疲れ様です」は使用可能です。
🚫④「こちらもご自愛します」も不自然
“自愛する”は自分に使う言葉ですが、
返信としてはやや硬く不自然です。
→ 「健康管理に努めてまいります」が自然。
🚫⑤絵文字や顔文字はビジネスではNG
特に初対面の相手・取引先には避けるのがマナー。
状況別|「ご自愛ください」への返信例
さまざまなビジネスシーンを想定した返信文を紹介します。
◆取引先から来た場合
いつもお世話になっております。
温かいお心遣いをいただき、ありがとうございます。
引き続き業務に精励してまいりますので、
今後ともよろしくお願いいたします。
〇〇様におかれましても、どうぞご自愛くださいませ。
◆上司・目上の人への返信
お気遣いいただき、誠にありがとうございます。
健康に留意し、より一層業務に励んでまいります。
〇〇部長におかれましても、お身体を大切にお過ごしくださいませ。
◆メールの締めに「ご自愛ください」と書かれていた場合
ご丁寧なお言葉をいただき、ありがとうございます。
寒い日が続きますので、体調に気を付けて業務にあたってまいります。
〇〇様もどうぞご自愛のうえお過ごしください。
◆相手が多忙な時期(繁忙期)の場合
お気遣いのお言葉をありがとうございます。
年度末でお忙しい日々かと存じますので、
〇〇様も無理をなさらず、お身体をご自愛くださいませ。
「ご自愛ください」への返信で印象を良くするコツ
「ご自愛ください」への返信は、適切に行うことで相手からの印象が格段に良くなります。
◆① 季節や状況を一言添える
例:
「まだ暑さの続く毎日ですが〜」
「インフルエンザが流行しておりますので〜」
◆② 相手の立場に応じて表現を調整する
上司にはより丁寧に、同僚にはやや柔らかく。
◆③ 相手への気遣いを忘れずに返す
ただ「ありがとうございます」で終わらせず、
相手の体調や状況に配慮するひと言を添えるのがポイントです。
【まとめ】「ご自愛ください」へは感謝+配慮の言葉で丁寧に返信しよう
「ご自愛ください」は、相手の体調や健康を気づかう丁寧な表現です。
返信では以下のポイントを押さえることが大切です。
- お気遣いへの感謝を述べる
- 健康に気を付ける旨を添える
- 相手に対しても気遣いの言葉で締める
- 失礼にあたる表現は避ける
例文をそのまま使えば、どんな相手にも丁寧で適切な返信が可能です。
ビジネスメールの印象は、こうした“ひと言の気遣い”で大きく変わります。
ぜひこの記事を参考に、相手に好印象を与える返信を心がけてみてください。
