派遣社員として働いていると、「契約満了」や「次の派遣先が決まった」ときに、どのように退職の挨拶をすればいいのか迷う方は多いでしょう。
「正社員のように挨拶まわりは必要?」「派遣先と派遣元の両方に連絡すべき?」など、悩みどころが多いのが派遣社員の退職時のマナーです。
この記事では、派遣社員が退職時に知っておきたい基本マナーと、メール・口頭で使える例文を紹介します。
派遣先の上司・同僚・派遣元担当者など、それぞれにふさわしい言葉選びを徹底解説。
「印象よく退職したい」「次の仕事につなげたい」方にぴったりの実践ガイドです。
派遣社員の退職挨拶は「3方向」に伝えるのがマナー
派遣社員の場合、退職の挨拶は次の3つの立場それぞれに行うのが基本です。
相手 | タイミング | 方法 | ポイント |
---|---|---|---|
派遣先(勤務先の上司・同僚) | 最終出勤日または前日 | 口頭+メール | 感謝の気持ちを中心に伝える |
派遣元(派遣会社の担当者) | 退職が決まった時点で | メールまたは電話 | 手続き・次の契約に関わるため丁寧に |
お客様・取引先(対応していた場合) | 契約終了1週間前〜3日前 | メール | 簡潔でビジネス的に |
「派遣先に挨拶しなくてもいい」と思う方もいますが、実は最後の印象が次の派遣先の評価にもつながることがあります。
特に職場の上司や同僚には、感謝をしっかり伝えるのが大切です。
退職挨拶の基本マナー3原則
① 感謝の言葉を中心に
派遣という立場上、「お世話になりました」「学ばせていただきました」という気持ちを伝えることが大切です。
職場環境や業務内容に関わらず、前向きな感謝の姿勢で締めくくるのが好印象です。
② 退職理由は簡潔に
派遣社員の場合、契約期間の終了や次の派遣先への異動などが主な理由。
「契約期間の満了に伴い」「次の派遣先が決まりました」と伝えるだけで十分です。
詳しく話しすぎると、かえって気まずくなる場合もあるので注意しましょう。
③ 退職日・引き継ぎ情報は明確に
「いつまで在籍するのか」「後任が誰なのか」など、業務面での引き継ぎがスムーズになるように伝えると信頼感が高まります。
【メール編】派遣社員の退職挨拶メール例文集
ここでは、派遣先・派遣元・同僚それぞれに使える退職挨拶メールの例文を紹介します。
▶ 派遣先(上司・社員宛て)への退職挨拶メール
件名:退職のご挨拶(派遣社員△△)
○○株式会社
○○部 ○○様いつもお世話になっております。
△△株式会社より派遣されております△△と申します。このたび、契約期間の満了に伴い、〇月〇日をもちまして退職することとなりました。
在職中は、業務に関して多くのご指導とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
○○部の皆様には温かくご対応いただき、大変充実した時間を過ごすことができました。
今後もこちらで学んだ経験を活かして努力してまいります。
末筆ながら、皆様のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
敬具
△△ △△
▶ 派遣元(派遣会社担当者)への挨拶メール
件名:契約満了のご挨拶
○○株式会社
人材派遣事業部
△△様お世話になっております。△△株式会社の△△です。
このたび、派遣先○○株式会社での契約期間が〇月〇日をもって満了となります。
在職中はフォローやご調整など、さまざまな面でご支援いただき誠にありがとうございました。
新しい環境でも頑張ってまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
敬具
▶ 職場の同僚・チームメンバーへのメール(社内用)
件名:お世話になりました(退職のご挨拶)
皆さま
お疲れさまです。△△です。
このたび、契約満了に伴い〇月〇日をもちまして退職することとなりました。
約〇年間という短い期間でしたが、皆さまに支えていただき本当に感謝しております。
新しい職場でもこちらで学んだことを活かして頑張ります。
これまで本当にありがとうございました。
【口頭編】派遣社員の退職挨拶・直接伝えるときの例文
メールだけでなく、最終出勤日には口頭での一言挨拶をするのが望ましいです。
長く話す必要はありません。明るく簡潔に伝えましょう。
▶ 上司・チームリーダーへの挨拶
「お忙しいところ失礼します。
契約期間満了に伴い、本日で勤務を終了させていただきます。
在籍中はたくさんのご指導をいただき、本当にありがとうございました。
新しい職場でも、ここでの経験を活かして頑張ります。」
▶ 同僚・先輩社員への挨拶
「今まで本当にありがとうございました。
皆さんのおかげで楽しく働くことができました。
新しい職場でも頑張りますので、またご一緒できたら嬉しいです。」
▶ 朝礼やミーティングなど全体に向けて話す場合
「おはようございます。
本日をもちまして契約期間が終了となり、退職いたします。
短い間でしたが、多くのことを学ばせていただきました。
心より感謝申し上げます。
皆さまの今後のご活躍をお祈りいたします。ありがとうございました。」
退職挨拶で気をつけたいNG例
感謝のつもりで言った言葉が、思わぬ誤解を招くケースもあります。以下のような表現には注意しましょう。
NG例 | 理由 | 改善例 |
---|---|---|
「やっと終わりました」 | ネガティブ・不誠実に聞こえる | 「あっという間の期間でした」 |
「次はもっといい職場に行きます」 | 派遣先への批判と取られる可能性 | 「新しい環境でも頑張ります」 |
「いろいろありましたが…」 | トラブルを匂わせる | 「良い経験をさせていただきました」 |
「○○さんとは合わなくて…」 | 個人批判は絶対NG | 感情的な話題は避ける |
好印象を残すための話し方・姿勢のポイント
- 笑顔で明るく伝える
派遣先では最後の印象が最も強く残ります。笑顔と姿勢の良さで誠実さを演出しましょう。 - 感謝の言葉は二度伝える
冒頭と締めの両方で「お世話になりました」「ありがとうございました」を入れると自然です。 - 社内を回って直接挨拶
時間に余裕がある場合は、デスクを回って「お世話になりました」と一言伝えるのが丁寧です。 - 私語や愚痴は控える
退職時に軽口を言うと印象が台無しに。最後までビジネスマナーを意識しましょう。
まとめ|派遣社員の退職挨拶は“誠実さ”が何より大切
派遣社員の退職挨拶は、形式よりも「感謝の伝え方」が最も重要です。
派遣先・派遣元・同僚、それぞれに合わせて誠実な言葉で感謝を伝えることで、次の職場への信頼やチャンスにもつながります。
たとえ短期間の勤務でも、「あなたに来てもらえてよかった」と思ってもらえるように、丁寧で明るい退職挨拶を心がけましょう。
最後の印象が、次のステップの大きな後押しになります。
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