突然「〇〇さんの代わりに挨拶をお願いします」と言われて焦った経験はありませんか?
会議・式典・結婚式・学校行事など、ビジネスでもプライベートでも“代理挨拶”を任される場面は意外と多いものです。
しかし、代理として挨拶をする際には、本人への敬意・立場をわきまえた表現・丁寧な言葉遣いが求められます。
この記事では、ビジネス・冠婚葬祭・学校行事などあらゆるシーンで使える「代理挨拶」の例文テンプレート集を紹介します。
どんな場でも安心して対応できるよう、構成のポイントや注意点もあわせて解説します。
代理挨拶とは?基本マナーと考え方
1. 代理挨拶の意味
「代理挨拶」とは、本来挨拶を行う予定だった人がやむを得ず出席できない場合に代わって挨拶を行うこと。
立場を引き継ぐ形になるため、「代弁する」気持ちを忘れず、本人の想いや立場を尊重する表現が求められます。
2. 代理挨拶で大切な3つのポイント
- 本人への敬意を示す:「○○に代わりまして」「○○を代表して」などの前置きを必ず入れる。
- 感謝とお詫びを伝える:「本日は○○が出席できず申し訳ございません」など、誠実さを込める。
- 挨拶は簡潔に:主旨を伝えつつ、長すぎないのが鉄則。2〜3分程度が理想。
代理挨拶の基本構成
代理挨拶は、以下の5ステップで構成するとスムーズです。
- 自己紹介と代理の旨の説明
→「本日は○○に代わりましてご挨拶申し上げます。」 - 本人が欠席している理由(簡潔に)
→「本来であれば本人が直接ご挨拶すべきところですが…」 - 感謝・お詫びの言葉
→「ご理解賜りますようお願い申し上げます。」 - 場に応じたメッセージ(本題)
→ 本人の意向・会の趣旨に合わせた内容を短く伝える。 - 締めの言葉
→「今後とも変わらぬご支援をお願い申し上げます。」
【ビジネスシーン編】代理挨拶の例文
▶︎ 例文①:上司の代理での会議・式典挨拶
皆さま、本日はお忙しい中ご出席いただき誠にありがとうございます。
ただいまご紹介にあずかりました、○○株式会社の○○でございます。
本日は、本来であれば弊社代表の○○がご挨拶申し上げるところですが、急な出張のため出席がかないません。
代わりまして、簡単ではございますがご挨拶申し上げます。日頃より弊社事業に多大なるご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
今後とも皆さまのお力添えをいただきながら、より一層努力してまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。簡単ではございますが、代理の挨拶とさせていただきます。
○○株式会社 ○○○○
✅ ポイント:
ビジネスでは「感謝」「誠実さ」「丁寧な言葉遣い」が最優先。
代理であることを明確にし、誠実な印象を残すようにしましょう。
▶︎ 例文②:部下やチームを代表して挨拶する場合
皆さま、お集まりいただきありがとうございます。
本日は、チームリーダーの○○に代わりましてご挨拶申し上げます。日頃より私たちの活動にご理解とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。
○○本人も、この機会を楽しみにしておりましたが、やむを得ない事情により出席できず、大変残念に思っております。私たちチーム一同、引き続き目標に向けて精一杯努力してまいります。
今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げ、代理の挨拶とさせていただきます。
✅ ポイント:
チーム代表の場合は「仲間の想いを代弁する姿勢」を重視。
謙虚で温かみのある言葉を選ぶと好印象です。
【冠婚葬祭編】代理挨拶の例文
▶︎ 例文③:結婚式で親族の代理として挨拶する場合
皆さま、本日はご多忙の中、○○家・○○家の披露宴にご出席いただき、誠にありがとうございます。
私は、新郎○○の叔父でございます。本日は新郎の父○○に代わりまして、一言ご挨拶申し上げます。本来であれば本人がご挨拶すべきところですが、体調の関係でやむを得ず欠席しております。
新郎新婦の門出を、多くの皆さまに祝福していただき、心より感謝申し上げます。
どうかこれからも温かいご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げ、簡単ではございますが、代理のご挨拶とさせていただきます。
✅ ポイント:
フォーマルな場では、「謙虚さ」と「感謝」を軸に。
代理であることは淡々と伝え、祝いの気持ちを中心に据えるとよいです。
▶︎ 例文④:葬儀・告別式での代理挨拶
ご会葬の皆さま、本日はご多忙のところお集まりいただき、誠にありがとうございます。
私は、故人○○の親族○○でございます。
本日は喪主○○に代わりまして、ご挨拶申し上げます。生前は皆さまより格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
本人も生前、皆さまとのご縁を深く感謝しておりました。今後とも、変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げ、代理のご挨拶とさせていただきます。
✅ ポイント:
葬儀では、淡々と落ち着いた口調で。感情を抑え、敬意と感謝を中心に述べましょう。
【学校・教育行事編】代理挨拶の例文
▶︎ 例文⑤:PTA会長・校長などの代理で挨拶する場合
皆さま、本日はご多用の中、○○学校の入学式にご出席いただき、ありがとうございます。
私は、○○PTA副会長の○○でございます。
本日は、会長の○○に代わりましてご挨拶申し上げます。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
保護者の皆さま、そして先生方、本当にありがとうございます。PTAとしても、子どもたちが安心して学べる環境づくりのために、力を合わせてまいります。
どうぞ今後ともご協力をよろしくお願いいたします。簡単ではございますが、代理のご挨拶といたします。
✅ ポイント:
教育行事では、明るく温かみのあるトーンで。感謝と前向きな言葉を添えると好印象です。
【カジュアル編】社内行事・懇親会などでの代理挨拶
▶︎ 例文⑥:上司の代理で乾杯の挨拶をする場合
皆さま、本日はお集まりいただきありがとうございます。
部長の○○が急用のため出席できず、代わりまして○○課の○○がご挨拶を申し上げます。本日は、一年間の労をねぎらう大切な場です。
皆さまの日頃のご尽力に感謝申し上げますとともに、来年もチーム一丸となって頑張ってまいりましょう。それでは、皆さまのご健康と今後のご活躍を祈念いたしまして、乾杯!
✅ ポイント:
フランクな場では、堅すぎない表現でもOK。ただし「代理であること」は必ず明示しましょう。
代理挨拶を成功させる3つのコツ
- 本人の口調や立場を意識する
その人が話すならどう表現するかを想像して構成する。 - 感情を抑えた誠実なトーンで
感情的にならず、穏やかに・丁寧に話すのが印象アップの鍵。 - 「代理」であることを最初に明確に伝える
誤解を防ぎ、礼儀正しく信頼感のある印象を与えます。
まとめ
代理挨拶は、「代わりに話す」だけでなく、本人の想いを丁寧に届ける大切な役割です。
形式を押さえつつも、誠意を持って言葉を選ぶことが成功のポイント。
どんな場面でも、「代理であることの説明 → 感謝 → 本題 → 締め」の流れを意識すれば安心です。
この記事のテンプレートをもとに、あなたのシーンに合わせた挨拶を作成してみてください。