「祝賀会で来賓挨拶をお願いします」と言われたものの、何をどう話せばいいか分からない…という方は少なくありません。
祝賀会はお祝いの席であると同時に、ビジネス・公的な場でもあり、マナーを守りつつ、失礼なく、しかも簡潔にまとめる必要があります。
本記事では、「祝賀会 来賓 挨拶 例文」をキーワードに、短いスピーチから格式高い挨拶まで、すぐに使える文例を場面・トーン別に紹介します。
構成の基本、話し方のポイント、NG表現まで解説するので、初めての方でも安心してマイクの前に立てるようになります。
祝賀会の来賓挨拶が大事にされる理由
祝賀会における来賓挨拶は、単なる形式的なスピーチではなく、
- 主催者や主役に対する「公式なお祝いメッセージ」
- 会の格を決める“オープニングの要素”
- 参加者全体の雰囲気を整える役割
を持っています。
特にビジネスや公的な祝賀会では、
- 主催者・主役との関係性
- 組織としての立場
- その場にふさわしい言葉選び
が重要視されます。
だからこそ、「好きなことを自由に話す」ではなく、定番の構成＋場に合った一言でまとめるのが失敗しないコツです。
来賓挨拶の基本構成テンプレート
まずはどの場面でも応用できる、来賓挨拶の基本構成を押さえておきましょう。
- 冒頭のあいさつ・名乗り
- 祝意の言葉（お祝いのメッセージ）
- エピソードや評価・期待
- 今後への激励・発展を祈る言葉
- 締めの言葉（簡潔な結び）
この流れを使えば、約2〜4分の挨拶が自然に作れます。
次からは、この構成を踏まえた具体的な例文を紹介していきます。
【基本】どの祝賀会でも使える来賓挨拶の例文
◆ 汎用的な来賓挨拶（格式やや高め・約3分）
本日は、〇〇様の◯◯記念祝賀会にご招待いただき、誠にありがとうございます。
ご紹介にあずかりました、〇〇株式会社の〇〇でございます。
まずは、〇〇様におかれまして、本日のご盛会、そして◯◯周年という大きな節目を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。
日頃より、〇〇様には地域・業界の発展のためにご尽力され、多くの方々から厚い信頼を集めておられます。
そのご功績は、ここにお集まりの皆さまの表情からも、はっきりと伝わってまいります。
本日の節目を新たなスタートとして、今後ますますご活躍の場を広げられ、さらなるご発展を遂げられますことを心よりお祈り申し上げます。
簡単ではございますが、祝意の言葉とさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます。
【短いスピーチ】時間がないときに使える来賓挨拶例文
「挨拶は1分程度で」と言われることも多いですよね。そんなときに便利な“ショートバージョン”です。
◆ 1分で話せる短い来賓挨拶（約150字）
ご紹介いただきました、〇〇株式会社の〇〇でございます。
本日は、〇〇様の◯◯祝賀会にお招きいただき、誠にありがとうございます。
〇〇様のこれまでのご努力とご功績に、心から敬意を表するとともに、今後ますますのご発展をお祈り申し上げます。
本日は誠におめでとうございます。
◆ カジュアル寄りの短い挨拶（社内・内輪向け）
皆さま、こんばんは。ご紹介にあずかりました、〇〇部の〇〇です。
〇〇さん、本日は◯◯のご達成、本当におめでとうございます。いつも前向きに周りを引っ張ってくださる姿に、多くの同僚が励まされています。
これからのさらなるご活躍を、心から楽しみにしております。本日はおめでとうございます。
【場面別】祝賀会の来賓挨拶例文
祝賀会といっても、内容や主役はさまざま。よくあるシーン別に例文を紹介します。
◇ 会社・団体の「創立記念祝賀会」での来賓挨拶
例文（約3〜4分）
ただいまご紹介にあずかりました、〇〇協会の〇〇でございます。
本日は、〇〇株式会社様の創立◯◯周年という記念すべき祝賀会にお招きいただき、誠にありがとうございます。
〇〇株式会社様は、創立以来◯◯年にわたり、常に新しい価値を生み出し、業界をリードしてこられました。
その歩みは決して平坦なものではなかったと存じますが、社長をはじめ社員の皆さまのたゆまぬ努力が、今日のご発展につながっていることは言うまでもありません。
また、地域社会への貢献活動にも積極的に取り組まれ、その姿勢は私どもにとっても大きな模範であります。
本日の節目を新たな出発点として、さらなる飛躍とご繁栄を心よりお祈り申し上げます。
簡単ではございますが、お祝いの言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。
◇ 個人表彰・受賞祝賀会での来賓挨拶
例文（約2〜3分）
ご紹介にあずかりました、〇〇と申します。
本日は、〇〇様の◯◯受賞祝賀会にお招きいただき、誠にありがとうございます。
〇〇様は、長年にわたり〇〇の分野でご尽力され、多くの成果を上げてこられました。
その真摯な姿勢とたゆまぬ努力が、このたびの受賞につながったものと存じます。
私は以前から、〇〇様の「〇〇」という言葉がとても印象に残っています。
その言葉どおり、一つひとつの仕事に丁寧に向き合ってこられたからこそ、今日の結果があるのだと思います。
今後も、ますますご活躍の場を広げられ、多くの人に希望と勇気を与えてくださることを心より願っております。
本日は、栄えあるご受賞、誠におめでとうございます。
話し方のコツ：同じ例文でも印象が変わるポイント
同じ文章でも、「どう話すか」で印象は大きく変わります。祝賀会の来賓挨拶では、次のポイントを意識しましょう。
1. 早口にならない
緊張するとどうしても早口になりがちですが、聞き手が理解できるスピードを意識しましょう。
「少しゆっくりかな？」と思うくらいでちょうど良いです。
2. 一文を短めに区切る
長い文章を一息で話そうとすると、息が続かず聞き取りにくくなります。
句読点のところで一瞬、間を取るイメージで話すと、落ち着いた印象になります。
3. 「おめでとうございます」をはっきりと
祝賀会の主役は、あくまでお祝いされる側。
「おめでとうございます」をきちんと、はっきり伝えることで、丁寧さと温かさが相手にも伝わります。
4. 原稿を丸暗記しない
完璧に覚えようとすると、1箇所つまずいた瞬間に真っ白になりがちです。
という形がおすすめです。
避けたいNG表現・マナー
祝賀会はお祝いの席なので、次のような内容は避けましょう。
あくまで主役を立て、「お祝い」と「今後への期待」を中心にシンプルにまとめるのが、来賓挨拶の鉄則です。
まとめ：テンプレ＋一言アレンジで“ちょうどいい”来賓挨拶に
祝賀会での来賓挨拶は、構えすぎる必要はありませんが、最低限のマナーと構成を押さえておくことで、ぐっと安心感が増します。
本記事の例文をベースに、主役との具体的なエピソードや思いを1〜2文足すだけで、オリジナル性のある温かいスピーチになります。
ぜひ、あなたの言葉で素敵な祝賀会の一幕を彩ってください。
